判決情報(詳細)

判決情報 (詳細)

 

当所弁護士らが代理人として関与した裁判事件の最近の判決のうちから、いくつかピックアップしてご紹介いたします。

 

 

■ 存続期間の延長された特許権の効力に関する知財高裁大合議判決
   2017年(平成29年)1月20日言渡 知財高裁大合議 平成28年(ネ)第10046号 (オキサリプラチン延長特許事件)
    (原審:東京地裁 2016年(平成28年)3月30日 平成27年(ワ)第12414号)
    判決文等については、以下よりご確認ください。(裁判所HPまたは知財裁判所HP内のデータへのリンクです)。
(判決の要旨)
   http://www.ip.courts.go.jp/vcms_lf/yosi_28ne10046.pdf
(判決の全文)
   http://www.ip.courts.go.jp/vcms_lf/zen_28ne10046.pdf
   http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/451/086451_hanrei.pdf
(大合議事件の紹介ページ)
   http://www.ip.courts.go.jp/hanrei/g_panel/index.html

 

 

 

■ 存続期間の延長された特許権の効力の及ぶ範囲についての初の判断
   2016年(平成28年)3月30日言渡  東京地裁 平成27年(ワ)第12414号
   存続期間延長登録を受けた特許権の効力の及ぶ範囲(特許法68条の2)についての裁判所判断が示された事実上、初の事例です。
   知財高判大合議平成25年(行ケ)第10195号判決の傍論に示された規範が確認されたもので、存続期間の延長された特許権の効力が及ぶ範囲について、政令で定める処分の対象となった物のみならず、その「均等物」ないし「実質同一物」と評価される物の実施行為にも及びうることを前提に、知財高裁の大合議判決では特に判断していなかった「均等物」ないし「実質同一物」の具体的な範囲についての詳細な判断が示されています。今後の医薬品分野の特許の権利化や延長登録出願の実務において、留意しておくのが望ましい判決といえそうです。
   判決文については、以下よりご確認ください。(裁判所HP内の判決文データへのリンクです)。
   http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/838/085838_hanrei.pdf

 

 

 

■ プロダクト・バイ・プロセス・クレームの解釈に関する最高裁判決
   2015年(平成27年)6月5日言渡  最高裁 平成24年(受)第1204号 (プラバスタチン事件)
    (原審:知財高裁平成24年1月27日大合議判決(平成22年(ネ)第10043号))
   プロダクト・バイ・プロセス(PBP)クレーム*の解釈についての最高裁判所の判断が示された判決(最高裁判決)です。
   PBPクレームについて、従前の大合議判決で示されたような「真正/非真正」といった解釈はとらず、(製法限定ではなく)「物同一説」で解釈すべきとの最高裁判所としての判断が示され、長年のプロダクト・バイ・プロセスクレームの解釈の議論が一応の決着をみることになりました。最近の特許庁におけるPBPクレームの審査の取扱いの変更の起因にもなりました。
   [ *) 物の発明についての請求項にその物の製造方法が記載されている請求項]
   判決文については、以下よりご確認ください。(裁判所HP内の判決文データへのリンクです)。
   http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/145/085145_hanrei.pdf

   (ご参考)
   特許庁HP 「プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関する審査の取扱いについて」 (平成28年3月30日)
   https://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/product_process_C151125.htm

 

 

 

■ プロダクト・バイ・プロセス・クレームの解釈に関する知財高裁大合議判決
   2012年(平成24年)1月27日言渡  知財高裁大合議 平成22年(ネ)第10043号
   プロダクト・バイ・プロセス(PBP)クレームの解釈について知財高裁の大合議判断が示された判決です。上記最高裁判決の原判決となります。
   判決文については、以下よりご確認ください。(裁判所HP内の判決文データへのリンクです)。
   http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20120203132559.pdf

   (ご参考)
   本大合議判決の原判決(平成22年3月31日判決言渡 東京地裁 平成19年(ワ)第35324号特許権侵害差止請求事件)については、以下よりご確認ください。(知財高裁HP内の判決文データへのリンクです)。
   http://www.ip.courts.go.jp/vcms_lf/10043-org.pdf

 

 

[文責: 伊藤]


(更新:2017/1/30)


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